今の時代バーテンダーになりたいと思っている方がどれだけ居るかわかりませんが、自分はバーテンダーという生き方をお勧めません。
楽しい仕事だとは思っていますが、絶対勧めません。
自分はやり直せるならバーテンダーを選びません。
しかし、「経験」としては超絶オススメします。
バーテンダーに興味があってここに辿りついた貴方はおいくつでしょうか?
大学生、10代20代のフリーターでバーテンダーになりたいと思っている方は是非一度、出来るだけ若いうちに経験してみることをオススメします。
とても良質な人生経験になるのは間違いありません。
自分も大学生の時に3年くらい働いてやめておけば良かったと思っています。笑
ここでは、バーテンダーを仕事として考えている方々へ『経験としてオススメする理由』と『将来としてオススメしない理由』をお話しします。
まず、『経験としてオススメする理由』
色んな状況、対応が求められるので、適応力が間違いなく身につきます。
また、会ったばかりの人達と関係性を築いていくのでコミュニケーションスキルが抜群に磨かれます。
これが『経験としてオススメする理由』の大部分です。
他にも、バーは飲食業の中でも特殊、水商売の中でも特殊なので以下のようなものがあります。
まず、飲食業として
人を相手に商売している以上、飲食店に限らず変な客、迷惑な客というのは避けられない問題の一つだと思います。居酒屋など、酒を扱う飲食店であればなおさらです。
しかしバーは、客のことをちゃんと管理する店が多いので、そのようなオーナーや店長のもとで働けば人に迷惑を掛けるような客、マナーの悪い客は帰します。
また、誰でも彼でもというわけではありませんが、明らか他者に不愉快な思いをさせる客には「嫌だったら来なくて良いです」と言える仕事です。というか言わなければいけないと思っています。
これはチェーンの飲食店では難しい事かも知れません。
とは言え、そもそも基本的にお客さんの質が良い場所なので、ストレスや面倒は基本的に少ないと思います。自分の場合はほぼ無いですね。
あと、ワチャワチャしてる雰囲気ではないので居酒屋でのバイトに比べるとバタバタすることも少ないです。バイトが大勢で店をまわすわけでもなく、基本的には横に上の人間が居てそのサポートというのが主になります。その、横にいる直の上司が変なヤツである可能性がほぼ無いです。責任を押し付けられるようなことはまずないでしょう。
少なくとも自分の知っているバーテンダーはそうです。
人間的にちょっとおかしい店長の飲食店というのは聞きますが、バーはモロにコミュニケーション商売です。人としてダメな奴は店が続けていられないでしょう。
こういった点はアルバイトとして考えている方にとっての利点ではないでしょうか。
次に、水商売の一面として
水商売の一面としては、女性ならキャバクラ、男性ならホストのように、一般的に水商売でイメージされる様な仕事とは少し違います。
共通点は、酒売って接客して、基本的に夜に仕事をするということくらいでしょう。
まず、キャバクラもホストもテレビなんか見ていると高収入のイメージだと思いますが、あのイメージに比べるとバーテンダーは薄給です。とは言え経験として働く分には問題ない金額でしょう。時給での雇用の場合も、他のバイトと比べて安いと言うわけではありません。
あとは、相手にする人が様々なのがバーテンダーの水商売です。キャバクラなら客は男性、ホストなら客は女性が一般的ですが、バーテンダーは男性女性どちらも接客します。それこそ、キャバクラやホストの方、東大生から裏の方、ニートからブラックカードまで、その年齢層や職業は様々です。
これほど様々な方と世間話をする職業は無いんじゃないかと思います。
これを人生経験のメリットとするかどうかは人それぞれだと思いますが、自分はこの仕事の面白いと思える一つで、その様々な人との関わりがバーテンダーの経験をオススメする理由でもあります。
また、社会的に地位の高い方々ともたくさん接することになります。その経験は就職活動にも必ず役立ちますし、そのまま就職先が決まってしまう子もいます。
そして普通のバイトをしているだけのお給料では行けないお店や、経験をさせていただく機会も多いです。
自分は幸いお客さんに恵まれ可愛がっていただきましたので、20代前半の頃から様々な場所に連れて行っていただき、経験をさせていただきました。
これらの点が『経験としてオススメする理由』です。
あと、モテたくて始めたいと思っている方もいるようですが、きっかけはなんでも良いと思います。
確かに出会いは増えますし、気遣いが出来るようにはなったり、周りが見えるようにはなります。
しかし、確かに若いうちは憧れを抱く女子もいますが、「バーテンダーをしているからモテる」というのはあまり関係ないと思います。
むしろ職業としては最近「3B」などと言われ、将来性も不確か。
こういった部分でも若いうちに経験程度が良いかも知れません。笑
イタイ系女子には需要ありがちです。笑
貴方が可愛がってもらえるか、モテるかどうかは自分次第ですが、人間力が磨かれるのは間違いありません。
次に、『将来としてオススメしない理由』
まず、金銭面。
独立したところで現場仕事、人間相手なので稼げる金額に上限があります。自分がいただいたものも売り上げになる、高い酒を売るということは出来ます。また、店舗展開をするといった方法もありますが、そうは言っても対面接客が商売なので、やはり限られています。捌ける人数にも限度があります。天井があります。
「時代的にもっと稼げる商売があったよなー」と自分は思ってしまっています。
会社に縛られず、食える程度に稼いでいければ良いと思っている方であれば良いと思いますが、自分が次は選ばないと思っている理由の一つです。
しかしその反面、これから世の中が進んでも無くならない商売だとも思っています。最近は酒の提供がセルフの居酒屋なんかも多いですが、コミュニティーを求める人は必ず居ます。
酒類提供が自動化されても、バーはなくならないと思っています。
あとは、身体が資本であるということ。
立てなくなったらほぼ終わりです。身体壊したら終わりです。
組織の大きなところで働かない限り、モロモロな保障なんてのもありませんし、条件的には悪いでしょう。将来性も安定していません。コミュニケーションスキルが上がるとオススメした一方で、企業で働くスキルが身につくわけではありません。転職を考えた時、転職せざるを得なくなったとき、年齢を重ねていると選択肢はグッと限られてきます。
逆に、バーはお金があれば誰でもいつでも開業できます。脱サラ、リタイアして始めた素人バーも結構あります。酒に関する知識や技量が無くても、その人がそれまで培ってきた人間力があれば成立します。
そして一般的には優良と呼べる仕事環境ではないです。
もちろん店にはよりますが、基本的に休みは少なく給料は安い。時間は不規則で夜型。拘束時間も長い。休憩という休憩もない。有給やボーナスと言ったものもあまり耳にすることがありません。
あとは立ち続けるのが苦に感じる方にはツライでしょうか?笑
肉低的にハードだと考えている方も居るようです。
最後に
皆様に仕事をさせて頂いている身でありながらマイナスな意見を述べましたが、実は自分は大変な仕事だと思っていません。笑
実際は立ち続けるというよりは割としゃがんだり歩いたりしますので、自分の場合はそんなにこり固まりません。休憩と言う休憩はありませんが、暇なときは自由です。笑
夜型生活にも慣れていきます。
「肉低的にハードだと考えている方も居るようです。」と言いましたが、コレは恐らく向き不向きの問題だと思います。
美味しいカクテルを作る技量がある、酒の知識がある、それを深めるというのは大前提で当たり前のことですから、あとは居心地の良いと持っていただける空間の提供になります。掃除や雑務、書類仕事なんかもあったりはしますが、基本的には楽しく酒飲んでおしゃべりするのが仕事です。笑
お客様を相手に商売をしていてこういうことを言うのはなんですが、自分にはあまり「仕事してる」という感覚は無いです。
自分の場合は“やりがい”とも少し違うんですが、仕事自体は楽しいですね。
ただ、まだ若く健康で独身だから良いものの、将来的なことや不測の事態に陥った時のことを考えると不安になるのは事実です。
恐らくこれからもバーテンダーを続けていくのだと思いますが、自分は未だにバーテンダーを辞める夢を持っています。笑
もっともっといろんな事をしてみたかった…というかまだしてみたいですね。
バーテンダーとして生きていくことはオススメしませんが、なりたいと思っている方は一度経験してみることをオススメします!数年で十分です!笑
バーテンダーの経験は必ず役に立ちます!楽しいし、タメになることはいっぱいです!
転々とお店に迷惑をお掛けすることはご遠慮願いたいものですが、長く働き過ぎないように気をつけてください。笑
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