KAVALANのウイスキーはリリース当初から色々飲んでいます。
そんな現役バーテンダーが飲んでみた感想です。
味の感想
炭酸は穏やか。
口当たりはフルーティでやわらか。クリアなあま味と、“酸味料”のちょっと残念な酸が感じられます。
カクテルと書いてますが、確かにそう。いわゆる、「ザ・ハイボール」ではない。
ドライでスッキリ、キレのある缶ハイボールが目立つ中、ふくよかな味わいです。
モルト感はあります。特に余韻で香ります。桜のようなはなやかさがフワリ。
餃子とか唐揚げと合うタイプではないですねぇ。
単体とタバコで良い。なにかと合わせたいならドライフルーツ位で良いです。
プレモルって、自分にはメシ系に合わないんです。そんな感じ。完全に個人的な意見ですが、割と同意をいただくことが多いです。プレモル美味しいですけどね、単体で良いんです。
自分は缶モノはキンキンに冷やしたい人間ですが、少し温度が高くても良いと思います。ただ温度が高いと炭酸は抜けやすいです。この辺はお好みで。
テイスティングではなく家飲みですから。自分はコレもキンキンで良いです。
思ったこと
いやー、まさかビックリ。カバランの缶ハイボールが出るなんて。
ちょっと前にトマーティン蒸留所原酒の缶ハイボールが出ていたのはご存じでしょうか?
これにもビックリしました。
そして売れなそうだなぁと思っていましたが、どうだったんでしょ?このKAVALANハイボールも売れなそうだと思ってます。
まず、値段が高い。ハイボールはグイッと気軽に安く!と言う人には絶対需要ない。
家飲みでも味にこだわりの強い人は強い人で、もっと違うもん飲みそうだし。
そもそも現状、二十歳以上のお酒飲む人でカバラン知ってる人は1000人に1人居るんだろうか。みんな「カバランってなに?」でしょ。知りもしない缶のハイボールに200円以上出して買う一般の方居るかね?そして微妙に350ml缶ではなく320ml缶。笑
自分はスーパーの冷蔵棚の一番先頭から買いましたが、若干ホコリ被ってましたよ。
それでも、KAVALANの知名度自体はかなり上がって来てますよ?この缶ハイボールが発売される以前にも、来店した20代の女性が、「KAVALANって言うウイスキーありますか?飲んでみたいんですけど…」というように興味を持っていました。
そして味に関して、決して美味しくないワケではありませんが、家飲みの缶一本に200円以上出す価値は無いと思いました。
KAVALANについて
KAVALAN(カバラン)とは、台湾のウイスキーです。
金車(キングカー)蒸留所が製造しています。
2006年蒸留開始、2008年初出荷とのことですが、確かにその頃だったような気がします。
歴史や沿革については公式ホームページ(https://www.kavalan.jp/)のブランドヒストリーというところを読むとわかりやすいです。
「台湾でウイスキー??」と思う方も多いでしょうし、出始めた頃は確かにそのように言われていたと思います。しかしその出来は世界的に高く評価されています。
いろいろとお酒にまつわる“賞”がありますが、カバランも多数の商品で多数の受賞実績があります。
KAVALANのウイスキーが出始めた頃はクラシックとコンサートマスターしかなかったと思います。
コンサートマスターを見た時、「あ、すげー。ポートじゃん」と思った記憶があります。
KAVALANと言えば角ばったビンが印象的でしたが、その後肩の丸いソリストが出始めます。今ほどラインナップは無かったですね。イベントに行くたびに、「ん?なんか増えた?値段高いライン出てるし」とか思った記憶があります。シリーズ化と言われるようになるのは、おいおいだったような気がしますが、今では色々な樽が使用され商品の展開も広くなりました。ブドウ系原酒の樽が強いです。
当然と言えば当然ですが、台湾で買った方が安いです。ウイスキーマニアのお客さんに台湾で買ってきてもらったことがありますが、日本で買うより安かったです。
台湾では他にOMAR(オマー)というウイスキーが南投酒工場(ナントー蒸留所)で作られています。OMARも日本で購入が可能です。
OMARも色々なラインナップがあります。プラム樽、ライチ樽、オレンジ樽などそれぞれのフィニッシュがあり、フルーツ王国台湾を感じさせてくれます。この変り種ラインは飲んだことがなく、中でも自分はライチ樽というのをひじょーーーに飲んでみたいです!
ちょっぴり軟派な気もしますが、KAVALANも今後こんなん出しちゃったりするんでしょうか?期待です。笑
最近では日本中がウイスキー作りに乗り出していますが、世界を見ても「あら!そんなところで!?」というウイスキーがあります。
日本のウイスキーや5大ウイスキー以外にも、世界のウイスキーを飲んでみると面白いですよ(^^)
コメント